第3章 いざ出陣!
お昼の後少しお腹を休めてから、東軍、西軍が庭の真ん中に集まっていた。
月海「じゃ!これお願いします!」
と言って徐に見学組の倶利伽羅にホイッスルを渡す。
倶利伽羅「おい。なんで俺なんだ。」
月海「一言も喋ってなかったから。」←
大人の事情かよ(汗)
渋々ながらホイッスルを受け取り、使い方を聞いて引き受けてくれる倶利伽羅はぶっきらぼうだけど優しい。
さっきは居なかった薬研も加わり、本陣に別れそれぞれ位置についた。
『ぴーーーーーーーーっ!!』
ホイッスルが鳴った。試合開始!
西軍の本陣には一期が隊長として旗の傍に控えていた。
他の面々は雪玉作りの粟田達を引き連れて、じりじりと東軍に向かい進行していた。
月海も五虎退と秋田を雪玉係で引き連れて、雪壁に隠れながら進んでいた。
真ん中辺りで恐らく敵とぶつかる筈だ。
前の方には和泉守が今剣と前田を連れて進んでいくのが見えた。
そして月海に近い雪壁に鯰尾と愛染がいる。
和泉守が動いて前の方の壁に消えた。
するとすぐわーわーと騒ぐ声がする。
交戦してるな、と最初思ったのだがどうも様子が変だ。
聞き違いでなければ『やめろー!』と聞こえたのだ。
ふと見学組を見ると皆立っている。
五虎退「何だか騒がし過ぎませんか?主様。」
心配そうな顔で秋田も月海を見る。
月海も心配になる。
雪壁から頭を出してみるが、雪玉が見えるだけで何が起きてるかまでは確認出来ない。