第2章 愛しの焼きそばパン
うんうん。
焼きそばパンとコロッケパンを交換・・・
・・・ん?
焼きそばパンとコロッケパンを交換・・・?
何だそれ・・・??
いや、前の学校でもネクタイを交換するカップルはいたが・・・
この学校では、焼きそばパンとコロッケパンを交換するのか・・・?
なんだその、全くもってロマンチックじゃない風習は・・・
必要か・・・?
『え・・・、焼きそばパンとコロッケパン交換して何になんの?』
ここは、素直に聞いてみよう。
◆「・・・え?いや、だから・・・
焼きそばパン好きなんで、
私のコロッケパンと交換してほしいんだけど・・・」
『・・・・・・・・・・・・・』
ですよね!!!!!!
そう言う展開ですよね!!!!
はいはい。分かってますよ。
この野蛮女が急に好きとかいう訳ないだろ・・・
あー、もう顔が熱い・・・くそ・・・
◆「・・・あ、あの結城君?」
ムカッ
『いいよ!ほら、焼きそばパン!!』
思いっきり手に乗っけてやった。
◆「え、あ、ありがとう・・・
・・・なに怒ってんのよ・・・」
『・・・別にー、野蛮女はやっぱ
恋愛どうこうより食欲なんだなーと思ってよ』
◆「はあ?恋愛って、急に何のことよ!!!
焼きそばパン食べたいなら、別にいいわよ!
ってか、あんたこそナルシスト男でしょ!!!」
野蛮女が焼きそばパンを返してきた。
『は?もうこれは、お前にやったんだよ!
貰ったもの返すな!あり難く食えよ!!!!』
◆「あっそう!!どうもありがとう!!!」
『どういたしまして!!!!!』
・・・・・・なんだ?これ・・・?
最初の方はなかなかいい雰囲気だったはずなのに・・・
最後の方はずっと喧嘩腰で話してしまった・・・
なんなんだよ、あの女・・・
調子狂うな・・・