第8章 こたえたい…
電話が終わる頃には、
不思議と気持ちが落ち着いていた。
プルルルルル…
あれ。
「はい、もしもし。」
櫻井「あ、帽子!届けに来たんだけど。」
帽子!わざわざ持って来てくれたんだ。
「あ、ありがとうございます!今開けますね!」
オートロックを開けて暫くすると
玄関をノックする音が。
櫻井「ごめんねー!遅くに!
なんか色々と大変だったね!笑
そりゃ、街中にスター2人が現れたら
パニックになるでしょ!
もう少し考えなさいよー?」
あれ、さっきおさまったのに…
「あ、いや、ごめんなさい。」
涙が止まらなくなってしまった。
弱い自分がほんとに嫌だ。
櫻井「やば、泣かした!?」
「す、すみません!なんか…!
不安で…!」
次に私の目に飛び込んで来たのは、
櫻井さんのコート。
気づいたら抱きしめられていました。