第16章 祝杯
まずは不安をかき消す為に
頭を撫で、落ち着かせてから
ふっと微笑む。
つい心臓がドキッと、
高鳴ってしまった。
「視線をそらすな。ちゃんと俺を見ろーーー」
逃さないよう、顔を固定され
視線が重なりあうと
無言でゆっくり近づき、
寸止めされ・・・
ドキドキ・・・
「目を閉じるな。」
「だめ・・・無理だよ・・・限界ーーー」
「そんな簡単に諦めてどうする?弱気ばかり言うな。」
「・・・・・・」
「そうか。分かった。これ以上無理にはやらせないーーー止めよう?明日に気をとり直してまたやり直そう?」
「ごめんなさい。せっかくしてくれているのにーーー申し訳なくて・・・」
「良いよ。少しだけ血を
飲んでも良いよな?」
「血を飲むなら、大丈夫。飲んで?」
「言われなくてもーーーっ、ん・・・」
牙が深く、吐息がかかり
求める様に色っぽく声色を変えて喘ぐ
好きにして
好きなだけ
血を飲んで