第2章 突然の報告
1限目が終わり、少しして赤羽が戻ってきた。
女子1「赤羽さん、あなたE組に落ちるんですってね〜」
赤羽が教室に入った時、クラスの女子数人が赤羽にそんなことを言ったみたいだったが、僕はそのような会話は耳に入ってこなかった。
(なぜ、E組に落ちる……!)
担任の先生が「赤羽はE組に落ちる」と言った時から、ずっとその事だけが疑問に思っていた。
女子との会話が終わったのであろう。赤羽は荷物を持って帰るところだった。
疑問が、だんだん怒りへと変わっていった。
赤羽が教室を出ようとした時、僕は机を勢いよく叩いて立ち上がった。
彼女は少し驚いていたが、構わず彼女の前まで歩いて行った。
「なぜ、お前がE組に落ちる。?なぜだ!僕と同じ成績なのに!」
なぜ…………!
こうとしか言えない疑問を彼女にぶつけると、
『……私は、あなた達みたいに勉強に執着してないの。』
はっきりと彼女はそう言った。
…執、着……?
『今までお世話になりました。さようなら。』
僕が"執着"を理解するより先に
…ガラガラーーーー
さようなら。と告げ、彼女は教室から出ていった。
その日の1日、ずっと
疑問が消えることはなかったーーーー