第7章 消し去ろうと思った
久しぶりに来た合コンは、それなりに楽しい。
はじめは男女向かい合わせで座っていたけど、
途中で席替えが行われて、隣に座ったのは2つ上の人。
「1年浪人してるから、まだ4年生ね」と彼は笑った。
笑うとくしゃっと崩れる顔が印象的。
私はおしゃべりな方ではないから、基本、話を頷いて聞いている。
質問された事には答える。
それ以外は、なんだか手持ちぶさたで
ひたすらグラスの中身を口に運んだ。
お酒は強い方じゃないけど…
酔いが回った感じもなかった。
だから…
隣に座った人に勧められるままに飲んでいた。
その、自分のバカさ加減に気づくのにはもう少し。あと少し。