• テキストサイズ

ただの女、男二人【進撃の巨人】

第10章 【最終章】約束





「開門、三十秒前!」



トロスト区最端の門前には、出立前の調査兵団が整列していた。
街中に開門の鐘の音が響き渡る。

民衆の激励、冷やかしの声が立ち込める中、リヴァイの後ろには固唾を飲む兵士たち。
目前には大きな背中に自由の翼を背負ったエルヴィン。
隣には緊張感とは無縁のハンジ。

「暑いねー。夏も近いから当然かぁ。って、リヴァイってば何でそんな涼しい顔していられるのさ?」

「うるせぇ。開門するぞ」


大きな音と共に、トロスト区の門が開かれた。







人類の希望を背中に―――。



自分の信念と、ビアンカとの約束を胸に―――。




リヴァイはそっと胸元に手を当てた。
ビアンカは、今もここにいる。




「第五十三回、壁外調査を開始する!前進せよ!」




地響きと共に、調査兵団が壁の外へ馬を走らせてゆく。
鳥が一斉に羽ばたいた先には、視界いっぱいの青と、大きな光が待ち構えていた。



リヴァイは目を細めて空を仰いだ。











ビアンカ、見ているか?




今日も太陽は





あんなにも眩しい――――。













【完結】


/ 97ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp