第65章 【番外編】好きなところ
お腹にくる急な圧迫で、私は息が上手く出来なくなる。
「ん、ふ、はぁ…あ……」
「っ…、ルルさん……」
いつもよりどことなく余裕がないように感じて、私はきゅんとときめく。
「ジェイドさん…っ!あ、あっ!」
「ルルさんこそ、こんな、年寄りでいいんですか?」
中でゆるゆると蠢きながら、掠れた声でそう聞かれる。
自嘲気味に笑っている顔は、それでも余裕があって、すごくかっこよかった。
「ジェイドさん、ああっ、じゃないと、あっ…いや、です…っ!」
「ふふ、可愛らしい…。」
ちゅっと頬にキスされて、私はひくっと肩を揺らした。
「もっと、言ってください…。
私のどこが好きですか?」
頬に、首に、おでこにキスされながら聞かれる。
「やぁっ!はずかし、いっ、あっ…!」
いつもより近くて、いつもよりどきどきしちゃってて、何も考えられない。
「ほら、言わないと…っ、終わりにしちゃいますよ?」
「だ、だめ…!あっ、ああああっ!」
耳を舐められると、甲高い声がひやっと出てしまった。
「あ、いあっ、ん……!
か、かっこいいところ…、はあっん!、頭がすごくよくて…っ!あっ!」
蕩けそうな頭で必死に考える。
一つ言う度に、こつ、と奥のイイところをつつかれる。
「大人なのにったまに、可愛いいじわるするところ…っ!」
ふふっと耳元で笑われる。
くすぐったくて、お腹がきゅっとなる。
「瞳の、綺麗な紅い色…っああっ!
優しいけれど、ちゃんときびしくって…ひぁっ!」
「まだ、あるんですか?」
「あっ、ああっ、んあっ!
あります、ま、まだ、半分も…っ!」
唇をまた塞がれる。
愛しそうに舌先を掬われて、吸われて、甘噛みされて、水音を立てながら絡ませられる。