第64章 【番外編】聖夜祭
「ん……ふっ……」
浴室で私の声が響く。
恥ずかしくて一生懸命抑えようとしているのに、どうしても出てしまう。
「我慢しないで、もっと聞かせてください。」
赤色の瞳が間近で私を見てくる。
割れ目に埋め込まれた指がじゅくじゅくと中を擦る。
お湯の中にぬるっとした物が広がってしまって、申し訳なさとそれでも続けて欲しい気持ちが合わさって、何も言えないままだった。
密着した身体が熱くて、バスタブに入ったお湯ですらぬるく感じる。
「んんっ、やん…だめ…っ!」
ぐりぐりと芽の裏側を擦られると、あっという間にそこに快感が集中していく。
「や、ぁっ!で、でちゃうっ…!」
「我慢しなくていいですよ。」
「ひあっ、ひぁぁぁぁっ!」
指を緩めることなくそこの一点を激しく擦られ、私は呆気なく悲鳴をあげて果てた。
音もなく私の果てた証がバスタブに流れていく。
「はぁ、やだ、ご、ごめんなさい……」
「ルルさんのお湯ですから。明日にはお肌が20歳若返ると思いますよ。」
「やぁん…」
にこにこと笑いながら、立てない私を抱き上げて、寝室に連れていってくれた。
バスローブを羽織るだけの姿のジェイドさんは、そうだ、とお仕事用の鞄から小さな箱を取り出した。
「私の一目惚れで買ってしまったのですが…おきに召して下さると嬉しいです。」
「いつもありがとうございます…。」
うっとりとしながら先程の快楽に頭がうつろな私は、いただいた箱を早速あける。
上品なレースと宝石で作られたチョーカーだった。
「わぁ……かわいいっ…!」
「付けてあげますよ。」
濡れた髪をかきあげられ、そっと金具を付けられる。
「いいですね、よく似合いますよ…。」
ちゅっと優しくキスされて、私は赤くなったまま、
「ありがとうございます…」
とお礼を言った。
「やはりチョーカーは良いですね…。
まるで、貴女に首輪をするみたいで。」
赤色が怪しく光ったように見えた。
「すごく、可愛いです…。
でも、首輪がなくても、私はジェイドさんしかいませんから…。」
「そうとわかっていても心配してしまいますよ。
ルルさんは日に日に可愛らしく、美しくなっていきます。」
「そんなこと、ないです…。」
「今まで以上に、私のことしか考えられないようにしてあげますから。」
髪に唇を寄せられ、ギラギラと熱のこもった瞳でそんな風に言われる。