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DIABOLIK LOVERS MOONLIT NIGHT

第3章 `This encounter is.


「──あんたもいたのか」

彼、逆巻シュウ。私はそれに頷き、丁度良いからと先程の事を質問してみる事にした。

『私と貴方の関係って何だろう? 知り合い? 友達?』

音楽室の窓際。少々段差があるそこに座り、寝ようとしていた彼。その肩を叩き、書かれた紙を見せた。

すると彼は、一瞬目を見開いてから、

「恋人」

と意地悪そうに微笑した。私はそんな彼に、『冗談?』と苦笑しながら紙を見せた。

「冗談、じゃないんだけど。

…まぁ、あんたとそうなりたいっていう、俺の希望かもな」

『…!』

私が紙に次の言葉を書ききる前に、彼は私の手を取り、自身の胸の中へと抱き寄せた。そして、

「──どうせなら、今からなるか?」

そう耳元で囁かれた。彼の吐息が耳にかかる。妙に擽ったいそれに、私は咄嗟に身を捩りながら逃げようとした。

でも、結局は逃げ切れずに…気付けば何故か彼と向き合う形になっていた。

彼の視線と私の視線が交わる。不思議と、今の状況が嫌いじゃないとさえ思った。

「…俺は──」













静かな廊下を、一人で歩いていく。
あの後の彼の言葉が、今でも鮮明に焼き付いていて離れない。

「俺は──あんたの事が好きだから」

そう云った、彼の顔を思い浮かべる。とても冗談とは云えない程、真剣な顔をしていた気がする。

だとしたら今の私は、彼の好意に答えられるだろうか。




°This encounter isーこの出逢いはー

私は、彼の事をどう思っているのだろう?

自分の気持ちにすら、自信が持てなくなってきたこの頃。


…この出逢いは全て、偶然なのだろうか。

それとも──
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