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彼は私のものにはならない。
第1章 私にあるもの。
「エニシ、いつまで続ける気?」
この子はナミ、
私のことを唯一変な目でみないクラスの子。
「わかってはいるの。
でも、私には彼しかいないのよ。
今の彼にも、私しかいないの。」
今は。
「でもその"今"が無くなったら?
苦しいのは誰なのよ。
私はね、嫌なの。
エニシが傷つくのを見るのは。」
やっぱりナミは優しい。
「うん、わかってるわ。
ありがとう。」
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