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彼は私のものにはならない。
第1章 私にあるもの。
情事の後、
私の腕の中で呼吸をする彼がいた。
「ロー、なにかあったの?」
「べつに……」
といいながら私の体に隙間がなくなるほど、
というかもうないぐらいに擦り寄ってくる。
「そう?」
さて、と時計を見る。
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