第1章 たすけてクー・フーリン
ランサー兄貴が優しく肩を叩いて笑ってくれる。
「青春、ってやつか?まあ話ならいつでも聞いてやるぜ。まあ黙っててもモテちまって大変だった俺で相談になるならな!」
確かに。でもまあ、追いかけた人もいたみたいだけど?そしてその女性で火傷して結果それが致命傷、だったみたいだけど?
「お前今余計なこと考えたろ」
「実は」
すぐにゲンコツで頭をゴリゴリされ悲鳴をあげる。結構痛い。
そんなやりとりの中に、私のテンションを引っ張りあげようとしてくれている兄貴の優しさを感じて、見えないように微笑む。
2人のクーフーリンはこれから他のサーヴァント数人と晩酌をすると言うので、自室へ帰って大人しくしていることにした。
「クー、信じてるんだからね!酔ってほかの人に喋ったりしちゃダメだからね!怒るからね!とくにランサー!!」
「だぁいじょぶだって。俺がそんなヘマする男に見えっかよ」
それが
フラグだった。