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連れ立って歩く 其の四 和合編 ー干柿鬼鮫ー

第7章 移り香



何故今草の話をする。

卓に載せた大きな己の手をじっと見ながら考え込む。

あの女に行き会ったのか?

賞金のかかった身で草を出たらしい牡蠣殻。正直、何時現れるかと身構えている。

松明草。草の毒。



鬼鮫は腕を組んで顎を引いた。

広間はガランとして重く静まり返っている。
物思いが、その底に沈んで蠢いた。













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