第11章 掃除の管理人《後編》
あれから隼さんと茶をしばいた後、私は床掃除を終わらせてプロセラルームを後にした。
次は2階のグラビ共有ルームの掃除だけど、掃除の前に取りに行かないといけない物があった為、私は一旦1階に戻る。
そして、目当ての物を手に取って2階に登り今度こそグラビの共有ルームの扉を開ける。
「失礼しまーす」
「おっ、こはねちゃん来たね」
「春さん。今日は宜しくお願いします」
「うん。こちらこそ宜しくお願いします」
グラビの立会人は春さんか…
なんだろう。この安心感。
さっきは何が起こるか分からないヒヤヒヤ感がずっとあったからな…
えっと、グラビルームは前回の掃除の時に換気扇のカバーは変えたからそこはしなくて良くて…
床掃除と…後はこれか。
私は一旦1階に取りに戻っていたものを春さんに見せた。
「壊れたって言ってたケトル、新しいの買ってきました~!」
「うわ~ありがとう!助かるよ」
前に春さんから今まで共有ルームで使っていたケトルが壊れて、お湯が湧かなくなったと言われていたので、新しい物を買ってきたのだ。
共有ルームに置いてある家具、家電などは経費で購入出来るので、そういう買い出しも私がしている。
「古いのは不燃ゴミで出しときますんで預かっときますね」
「ありがとう。宜しくね」
私は壊れたケトルを新しいケトルを入れていた紙袋に入れる。