第9章 管理人の災難な夜
「嘘っ……もしかして……こはねさん………消された…!?」
いや消されるって誰にだよ。
テンパりすぎでしょ駆。
普段しっかりしてるのになんで………
……っ!……そうだ!
駆は怖いものが超絶駄目なんだった…!
すっかり忘れてたよ…ああ、足痛てえ…
とりあえず、声が出せるようになるまで大人しくしててね駆…!
…だが、そううまいこと事は運ぶわけも無く…
「こはねさ…うわっ!!」
「っっ!!?」
リビングに、ドタバタと大きな音が響く。
その音と同時に、何かが私の上に覆いかぶさった。
そして、そのタイミングで部屋の明かりがつく。
眩しさで一瞬目が眩んだが、私は上に覆いかぶさった何かを確認する。
「っててて…」
まあ、予想はしてたけど…
私に覆いかぶさっていた何かが鼻を押さえながら起き上がる。
そして……
「………」
「………」
仰向けに倒れている私の上に、
馬乗りになった状態の駆と目が合った。
「こはねさん申し訳ございませんんんんん!!!」
後日、駆が更なるお詫びにプチトマトを持ってきてくれたのでした。