第1章 こたつ、出しました
和の目が驚いたように見開かれたかと思うと、それはすぐに笑顔に変わった。
「力抜いててね?」
僕は小さく頷くと、フッと息を吐き出し、全身の力を抜いた。
和が僕の足を抱え直し、グッと腰を押し進める。
「…っ、はっ…あぁっ…」
ちゃんと力を抜いてるつもりでも、やっぱり力が入ってしまうのはどうしようもないみたいで、僕の全身を痛みが駆け抜ける。
「サトッ…、力抜いてって…」
そんなこと言われても…
「んっ…分かんな…ぃ…よぉ…」
僕の目に溢れた涙が頬を濡らしていく。
「そんな締めたら…」
そうだよね?
僕が上手に出来ないと和だって苦しいんだよね?
でも…どうしたいいのか…
「あぁ~、もう…っ!」
和が頭をブンッと振って、僕の唇に噛み付くようなキスを落とした。
ねっとりと舌を絡められると、溢れだした唾液が、僕の流す涙と頬で混ざる。
「ん…んふっ…ふぁ…っ…」
和のちょっと乱暴なキスが気持ちよくて、僕の口から吐息が漏れた。
その一瞬の隙をついて和が腰を一気に押し込んだ。
「入ったよ…、全部、入った…」
ほんとに?
僕の中に和が…?
「んふ…、嬉し…」
濡れた僕の頬を、和の手が優しく包み込んだ。