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色々短編集!

第8章 食戟のソーマ―――四宮小次郎


二日目の審査

少し慣れてきて、効率よく出来るようになったが、何か胸騒ぎがしていた

それを、追いやるように審査のことだけを考える

審査は無事に終わり、生き残った生徒たちをバスまで連れていって、昨日は早かった小次郎さんの所がまだ来ていないことに気づく


こういう時の嫌な予感はかなり当たってしまうわけで……




『え!?食戟!?』

小次郎さんが戻ってきたところで、何かあったのか聞いてみると、まさかの答えが返ってきた

「あぁ……」

『何したんですか!?』

「何もしてねェよ。堂島さんの気まぐれだ」

『堂島さんが………』

なら、ますます怪しい

もう少し色々聞きたかったが、お互いまだ審査が残っているため、私は審査会場に足を向けた





審査が終わったところで

「松長くん」

堂島さんが声をかけてきた

『堂島さんっ!聞きたいことが……!』

「わかっている。食戟の件だろう?
しかし、審査員は君に任せることはできない」

それを聞いて俯く

『………私が四宮先輩を贔屓するかもしれないからですか?』

「………いや、四宮は君の前だと格好つけたがると思ってな。それならばこの食戟をする意味がない。

それに、君はそんなことはしないだろう?
神の舌に次ぐ舌の持ち主である君は、嘘はつけないはずだ。

そして、………四宮の状態を一番よく理解しているのは君だろう?」

『………!もしかして……、堂島さん……』

「まぁ、四宮の料理を見るまでは、何とも言えんが……」

それでも、確信しているように感じられるのは、やはり経営のトップにいるからだろうか……
この食戟を取り持ったこと事態がそれを意味しているようにも感じる

『…………。

……わかりました。私は自分の部屋にいます』

「あぁ、すまないな」

『いえ………。よろしくお願いします』

そう言い、深く頭を下げると堂島さんは頷いてその場を去った


小次郎さんを裏切る形になるかもしれないけど………

気づいてほしいから……


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