第7章 ナルト―――はたけカカシ
みずきside
ゲンマさんとライドウさんに私が何をしてしまったのか、というのを聞いてみても二人もわからないようだった
と、その時、カカシさんがやってきた
カカシさんは何処か怒っているように見えて、私はまた心の中で首をかしげた
「ゲンマ、みずきに何かした?」
「え?いや、何も……」
「ほんとに?みずきの服が乱れてるけど」
そう言われて初めて気がついた
私は慌てて服を整える
「もし、みずきに何かしたんだったら――」
『ち、違います!ゲンマさんたちは私を助けて――』
そこまで言って、しまった、と思うがもう遅い
「助けたってどういうこと?」
にっこりと笑っているが、目は笑っていない
カカシさんが一歩を踏み出す
反対に私は一歩、後退りする
「何で逃げるの?」
『カカシさんが…怒ってる…』
「怒ってないよ。ただ聞いてるだけでしょ?「どういうこと?」って」
『やっぱり、怒ってる……』
トン、と背中が壁に当たってしまい、横に移動しようとするが、壁についたカカシさんの手がそれを阻んだ
「逃がさないよ」
『えっと……野良犬に……』
「嘘」
『えっと……えっと……』
カカシさんの後方に目を向けゲンマさんとライドウそんに助けを求めるが、二人は何も言わずに消えてしまった
カカシさんを見ると、ん?と答えを催促してくる
カカシさんは普段温厚な代わりに、怒ると納得するまで決して解放してはくれない
暗部時代、それを経験していた私には素直に白状するしか選択肢がなかった
『上忍の方々に………』
「……ゲンマたち?」
『いえ、その………女性の……』
「女性……?何かされたの?」
『……。いえ、何も』
私はさっきの事は言うべきではない気がしてそこは言うまいとカカシさんの目を見返した
すると、カカシさんは浅くため息をつくと、壁についている手を離した