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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第3章  危険海域






少し離れた場所に座る女将校。

何かあったらすぐ動ける様に俺は視線を外さない場所で待つ。
ここならオヤジ達の会話は聞こえない。

だが、女将校の言葉は聞こえてくる。
独り言にしては声がデカイ。


『えっ?ロジャーの船の見習い!?』
『鷹の目ってミホーク!?決闘の日々って何それ!』
『東の海・・腕が無い・・・』
『黒ひげ?・・・ティーチ・・』
『・・仲間殺し・・・・サッチあ
「危ねぇッ!離れろ女ッッ!!」

突然立ち上がったオヤジと赤髪は刃を交えた。
その斬撃をぶつけ合った瞬間、余波で天を覆っていた雲が割れた。

揺れる船上。
落ち着き払った各船の船員達の中で俺だけが焦っていた。

オヤジ達が無傷だと確信しているが女は呆然とし、身動ぎ1つしていなかった。

風圧が消え、視界が元に戻る。
飛ばされてやしないかと辺りを見渡すと女は変わらずそこにいた。


「何て奴だよい・・」

今の衝撃が無かった様に佇む女。
人払いされていたが俺は構わずそばに駆け寄った。

「オヤジッ!赤髪ッ!
周りをよく確かめてくれいッ!!」

傷、1つ負っていない。
ふっと安心からかため息が漏れる。

「オイ、大丈夫かい?
・・・ッッ、オイどうしちまったんだよッ!!」


頭を下げ、瞳を閉じる女。
気を失ってる訳じゃねェが反応が鈍い。

「済まねぇ、マルコ、ついやっちまった。
・・・どうしたッ?!」

「オヤジッ!様子がおかしい!!」

微かに呟かれる言葉。
それを聞き取るため耳を寄せ、聞こえた声に驚愕した。


『悪魔の実・・・ティーチが探してた・・』
『サッチが見付けて食べた・・殺され、た・・・』


な、何を言ってるよい・・・

「マルコ、何と言っている」

「・・・サッチ、が殺された・」

「・・・・そうか・・」

「どうゆう事これ!まるで
「おい、マルコ下がれ」

赤髪の言葉を遮りオヤジが叫ぶ。

はっ!油断した。
気を取られていた俺の背後から巨大な波が押し寄せてくる。

「オヤジッ!!
馬鹿でかい波がーーーッッ!!」

「アホンダラッ!
見えてるぜっ、久しぶりだなこの波は・・
グラララ・・・、また腕を上げやがってェェ!!」

薙刀を振るうオヤジ。
真っ二つに割れた波が船を避けて行く。




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