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現状→妄想。

第4章 第4章 「コイワズライ」


「…こいつが酸化すると、黒くなるよ、と…」

大好きな理科の授業中も頭から離れないあの時の先生。

『バレなきゃいいんじゃない?』

“ああっ!また思い出しちゃったー! ただの冗談のはずなのに…”

最近、おかしいのだ。

先生と話すとき、目があったとき、

ことあるごとにドキドキしてしまう。

まるで恋にでも落ちたかのように…

“でも相手は先生だよ?私が少女漫画みたいな恋をするわけがない”

無意識に先生を追ってしまう目とは裏腹に、

心はなんとかそれを否定しようとしていた…

そんなこんなで1学期最後の日。昨日、私は誕生日だった。

夏休みに入ってしまうと、先生と会う機会も少なくなるだろう。

“話し掛けよう。”

「せーんせっ」

「ん?」

「わたし、昨日誕生日だったんですよー!」

「へー、おめでとう!」

「なんかくださいよー(笑)」

「えー?じゃあ… はい、これ。」

「えー?輪ゴム〜?」

「え?でも、いろいろ使えるじゃん(笑)」

「えー(笑) ありがとうございまーすw」

「はーいw じゃあ、気をつけて帰れよー。」

「はーい!さよなら〜」

「さよなら〜。」

心に変化があった。

話していて楽しい、ずっとずっと話していたい。

でも、異常にドキドキして、顔をまともに見るのは苦労した。

ーわたし、やっぱ先生が好きなんだ。ー

この変化が、今後のわたしを大きく変える。
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