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【おそ松さん】色松恋物語(BL長編)

第9章 仮装はいかが?【紅松】


トド松side


物凄い形相で鼻息荒いカラ松兄さんに一松兄さんが拉致された。
大丈夫かな・・・一松兄さん、グッドラック!!



「おそ松兄さん、順番に回ろうか?」
「おう!」

僕たちは手前の店から一軒一軒回ることにした。
回っている途中、近くを歩いていた女の子たちの声が耳に入った。


「ねぇねぇ、あれ悪魔かな?羽凄くない!?」
「っていうか色気ない!?やばーい!」
「隣の人男の子!?」
「うっそ!?可愛い顔してるよね!?」
「カップルみた~い・・・あれ?でもあれ・・・兄弟?」


いつもなら話しかけに行っちゃうところだけど、カラ松兄さんと一松兄さんの所為かな?
カップルという単語に無駄に反応してしまって動けなかった。
おそ松兄さんはというと聞こえていなかったのかさっき貰ったお菓子を早速むしゃむしゃ食べている。
僕も気を紛らわすためにお菓子をほおばった。


全てのお店をまわり終え、出入り口で他の兄弟を待っていた。
途中僕はおそ松兄さんを残し、トイレに向かった。
トイレを探しててよそ見していた僕は何かにぶつかって尻餅をついてしまった。

「いったーーーい」

僕は生理的に出た涙を拭いながら何にぶつかったのだろうかと前方を確認するため顔を上げる。

「-----っ!」

「痛ぇのはこっちなんだけどなぁ?」
「どこ見て歩いてんだぁ!ああん!?」

目の前にいたのはガラの悪い男三人組だった。


「はぁ?走ってきたそっちが悪いんでしょ!?それに吹っ飛ばされた僕の方が痛いに決まってるんだけど?」
「っんだとごらぁああ!?」

言った後でハッとする。
学生時代の癖だろうか?
思わず言い返しちゃったけど喧嘩なんてもう何年もやっていない。
ジムには通ってるけど喧嘩ってのは筋力あればってものでもない。
それが通用するのはカラ松兄さんくらいだ。
いや、あの人も喧嘩のセンスがあった。
おそ松兄さんがセンスあり過ぎて薄れてただけだ。
いやいやいや、今はそんなことどうでもいい。
目の前の三人は完全にキレている。


「さぁ、どう詫びてもらおうか?」
「俺さ、さっきの娘達逃したお陰で発散できなくて困ってんだよね~」
「バ~カ、こいつ男だぜ?」
「でもさ~、こいつワンピース着てるし・・・」

そう言って男が僕の顎を持ち上げる。


「こいつわりと可愛い顔してねぇ?」

冗談でしょ・・・
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