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With Live Planet _この星で生きる_

第12章 新しい暮らし


怪我も完治したわけじゃないし…


いきなり走ったからか痛む肋骨を押さえながら、私はよたよたと歩く。



しかし、途中であまりの痛さに歩みを止めて木にもたれかかった。



歩けそうにないな…また木の上で野宿か



とりあえず大木に登って私は休憩する。


私がいなくなってリュウ泣いちゃったかな…

スゥのお手伝いもしたかったんだけどな。



なんて考えても、もう遅い。






そう思った時だった。



「「ーーっ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」」



人の気配に気づき、隣を見たらスゥがいた。



ついに幻覚まで見えるように、と思い私は目を擦ったがスゥは消えない。



そんな事をしているうちに、スゥは私に抱きついてきた。


感触がある…本物っ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎



「花凛、どうして逃げるのさ!
リュウが泣きそうになってるの見たくないのに!」



そう言ったスゥもとても震えていた。



「ごめんなさい……」



私は何度も謝りながら、スゥをの背中を撫でてなだめる。



少しすると落ち着いたスゥが口を開いた。



「花凛って…アマテラスなの?」


「….うん、そうだよ。私はアマテラスだよ。嘘ついててごめんね」



私がそう言うとスゥは「そっか」と言った。



「去っていく花凛を見たら、もう会えない気がしたからバァバに頼んだら転移陣出してくれた……」



「…追ってきてくれてありがとう。嬉しいよ」



そう言うとスゥは首を振った。



「お礼なんていらないよ。俺らもう家族同然でしょ?アトリ村のみんなも受け入れてくれると思うしさ」



私がそれに頷くと、「ポキッ」という軽い音がした。



その瞬間ーー、私たちは落下した。



次にすごい音と共に、柔らかいものに体が受け止められる。




「花凛、無事っ⁉︎⁉︎」



すぐにスゥが私の顔を覗き込んできた。



「大丈夫だよ、また落ちちゃったね」


私がそう言うとスゥも笑っていた。



木の枝に大人2人が乗っていたら普通は折れるよな…



地面に足をつけると、すぐにスゥは言ってきた。



「じゃ、帰ろっか!俺らの家に!」







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