• テキストサイズ

恋人の両親は専属SP!?

第1章 甘いものがあったからとりあえず口に入れてみた


事の真相はこうだ。

優樹は冷蔵庫の中にあった賞味期限ギリギリのクッキーを食べたが、そのクッキーは大地さん(優樹家では名前呼び)が透さんの誕生日にプレゼントした物で、透さんは勿体なくって少しづつ大切に食べてたけど、いよいよ期限が迫ってきたから幸せな気分と共に最後のお別れをしようとしたら既に優樹に食べられた後で、絶望した透さんは冷蔵庫の前で号泣してる所に大地さんが帰って来るなりキレられた……と云う事だ。

「……ふーん、(いつもながら突っ込みどころ満載だなぁ…)大体わかった」
「イヤイヤイヤ!ふーんじゃないだろ!?おかしいだろ、俺何もしてないのに大地さんにキレられたんだぞ!?」
「で、優樹はどうしたいの?」
「で?ってお前、彼氏が傷心してるのに冷たいな……」
「傷心?透さんが号泣した事?それとも大地さんにキレられた事?あぁ、二人がラブラブ過ぎて自分の居場所がないって思った事かな……」
「全部だよ!」

そう言って優樹は頬を膨らまてそっぽを向いた。
猫丸はそんな優樹を後ろからギュッと抱きしめ、肩に顔を埋めた。

「大丈夫だよ、愛は愛を呼ぶんだって。優樹は両親の愛から生まれた存在だから、愛そのものだね」
「猫丸……」
「僕はそんなキミに呼ばれたんだよ……」

(ちゃんと愛されてるって伝わるといいな……)

猫丸は抱きしめる腕に力を入れて優樹の耳に軽くキスをしたら微かに赤くなり、途端にグッと振り向くと同時に猫丸をソファーに押し倒した。

「お前、俺の理性を試す様なマネするなよ……卒業までしないって約束守れなくなるぞ………」
「ふふっ、やっといつもの調子が出てきた…かな?」
「いつもの調子って何だよ……」
「何だかんだ言っても約束は守る男?」
「生殺しか!俺もそろそろ不死身の体が限界だ……ガクッOrz」

優樹は猫丸の上にパタリと倒れ、そして力強く抱きしめた。
目を閉じてすぅーっと深呼吸をしてからゆっくりと目を開く。二人の視線が重なるとどちらかともなく「ククク」と肩で笑った。

/ 7ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp