第10章 大事な存在*
「大我ー!黒子君!お待たせ。」
「どうも。神白さん」
「オッス!てかなんで黄瀬もいんだよ?!」
「桜っちが誘ってくれたんスよ!」
「だって、人数多いほうが楽しいでしょ??」
大我達がよく行く、マジバでお喋り。大我と会うの三年ぶりだけど…やっぱり男の子の成長は凄い!私なんて中学からあんまり伸びてないのに…
「そーいえば!火神っちと、桜っちって昔から知り合いなんスよね?桜っちどんな感じだったんスか?」
「どんな感じって言われてもなぁ。とにかくスッゲー負けず嫌いでバスケが好きで泣き虫だったよな?」
「へぇ…桜っちも泣いたりするんスね?」
「ちょっと転んだだけでもワーワー泣いてたし!同じ年の男とかにちょっかい出されて、いじられたりしてたな?でも…いつも辰也がお前を守ってたもんなー」
タツヤ…桜っちの兄貴的存在で大事な奴。付き合ったりしてたんスかね…?ダメだ。また自分の中の黒いモヤモヤしたものが広がっていくのがわかる。
「大我止めて、昔の事でしょ?それに私は、もう子供じゃないの…自分の事は自分で守れる。」
「なんだよ。そんなムキになる事じゃねぇーだろうが?」
「別に、ムキになんてなってないよ…私飲み物ないから買ってくるね?」
「あっ俺も!…」
「黄瀬君!…神白さん。僕達三人はまだ大丈夫なので買ってきて下さい。」
「うん。ありがとう。黒子君。」
黒子君は多分気付いたんだ。私が少し一人になりたいと思ってる事に…凄い人だ。大我…良い相棒を見つけたね。