第6章 久々の再会*
「おう!わかってらぁ!おい。桜…お前どうしてバスケやってねぇんだ?」
「バスケ?たまにやるけど…」
「違げーよ!なんで選手じゃねぇんだ?」
アメリカにいた頃は、よく大我と辰也と三人でバスケをした。あの頃は本当に楽しかった。選手としてバスケをやっていくんだと思った。でもまりなに出会って支えたいと思った。そして今は海常の皆を支えたいという気持ちが少しずつ芽生え始めてきた。
「選手じゃないけど。バスケはできるし、それに私が言うのも変だけど海常の皆を勝たせてあげたいの!その為に頑張ろうって決めたから」
「そうか…お前がそう言うならいい。とりあえずまた会うだろうから。そん時は1or1でもやろーぜ!あと連絡先教えろよ。」
「あっ!うん。そーだね!」
「あの。神白さん。僕にも連絡先教えてください。」
「えっ!うん。はい」
「黒子っちが、連絡先教えてなんて言うの珍しいッスね!そうだ!桜っち!俺も連絡先知らないんすよ!まず俺からでしょ!」
「はいはい。教えるから。」
「桜っち〜俺にはなんか冷たくないッスか?!」
皆と連絡先を交換して。次の決戦の約束を胸にまたお互い歩き出した。大我、黒子君、今度は負けないからね。久々の再会と黒子君っていうおもしろい人にも会えたし。黄瀬君も今日の試合は負けてしまったけれど、学ぶ事も沢山あったと思う。今日という日は凄く充実した一日になったのは間違いない。
「黄瀬君…」
「ん?どうしたんすか?」
「次は絶対勝とうね!」
「そんなの当たり前じゃないすか!!何がなんでも勝つッスよ!」
季節は四月。
夕闇が急速に濃さを増す中。私は黄瀬君と初めての約束を交わした。