第18章 *未定
私と黄瀬君が付き合いだしてもうすぐ一ヶ月が経とうとしていた。
部活もウィンターカップまで二ヶ月を切っているため練習にも余念がない。
同じクラスで同じで部活のせいかよく一緒にいるため最近では、付き合ってるんじゃないかと噂が立ち始めた頃だった。
「またかぁ…」
今日も学校に着くと、下駄箱に一枚のメモが入っていた。
一週間くらい前から毎日のように置かれている。内容は大体同じ。
死ね。
バスケ部辞めろ。
そんな事ばかり書いてある。
「桜?どうした?最近ため息ばっかついて、キセくんと喧嘩でもした?」
まりなにはメモの事を言ってないから、余計な心配をかけてしまっている。まりなとは、いつも一緒に登校しているから隠すのにも大変だ。きっと言えば心配する。
「してないよー!もうすぐウィンターカップがあるから、色々考えてただけ。」
「もうすぐ11月だもんねー!大会まであとニケ月かぁ〜私達は、今回ダメだったからその分まで男子には頑張ってもらわないと!」
まりな達、女バスは今回予選で負けてしまい…ウィンターカップに出場できなかった。
「うん。頑張るね!」
そうだ。こんな嫌がれせで気を落としてられない…まりな達の分まで頑張らないと。黄瀬君達も必死練習に取り組んでるんだから…
そう思えばあんな紙切れ一枚どうって事ない。気にしない。
「ウィンターカップも大事だけど、期末テストもあるんだから、しっかり勉強もしないとね?」
まりなに言われて、ハッとした。
そうだ…テストもあるんだった…
それを聞いた私は、メモの事なんて吹っ飛んでしまった。