第2章 桜の出会い*
「偉れよ!
ここは海常バスケットボール部だ!早く生まれたからじゃねえ。ここにいる3年は皆お前より長くこのチームに貢献してきた。
その事に対する敬意を持てっつってんだ!お前はもう海常1年黄瀬涼太。そんで、俺はここのキャプテン、笠松幸男だ!
なんか文句あんのか?」
笠松先輩のその言葉で一瞬にして
雰囲気が変わった。
私まで感情が高ぶっているのがわかる。
あの人だって…
さっきまであんなチャラチャラしてたのに、その姿はもうどこにもない。
そんな目もできるんだ…少しだけ、良い目と思った。
何もなかったあの人の瞳はかすかな炎を
灯し初めていた。
それを見逃さなかったのは、
私も同じ目をしてたからだろうか…