die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】
第7章 episode.7
マイさんとユイさんがこの屋敷を突然訪ねて来たのは少し前の事…。
気配を察知し、ホールに降りた時には既に血の匂いがしていた。
アヤトは何度言ってもマナーがなっていない。
ぐったりと倒れた彼女を仕方なく抱き上げる。
こんな所で、血の匂いを振りまきそのままにしておいたら、また面倒な事になりそうです。
それにしても、これまで嗅いだ事のない血の匂いだ…。
なぜ、二人はここへ?
何もなく突然この屋敷を訪ねて来るとは思えない。
しかし、私は何も聞いていない。
一体どう言う事なのか。
ひとつの予感がして、シュウの部屋を訪ねる。
この部屋を訪ねるのは不愉快ですが、仕方ありません。
聞けば、父上から通達があったとの事。
相変わらずの穀潰し振りに反吐が出ますね。
報告・連絡・相談も出来ないのですか。
そして、そんな穀潰しにのみ通達する父上も父上だ。
しかし、父上からの通達だと聞いても、詳細は不明。
はっきりと分かるのは殺すなと言う事。
それから不可解なのが、うちへ来るのは女性ひとりだと聞いていたと言う事…。
それはどう言う事なのか…。