die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】
第4章 episode.4
「すぐ終わらせるから〜!」
「…チッ。なんだよアイツ。
ちっともビビってねーの。変な奴」
私が花屋さんで会計を済ませてお店を出るまで、アヤトくんは待ってくれていた。
…と言っても、逃げないように見張られてるようなものなんだろうけど。
そこから少し歩いたところにスーパーはあった。
メモにあったものは買いそびれがないようにしないといけないな。
「うおっ!?なんだよコリャ?」
アヤトくんの声がした方に行ってみると鮮魚コーナーで足が止まっていたようだ。
「わ!丸ごとのタコ売ってるなんて凄いね〜」
「うぇ〜気色ワリィ。
あんなの食う奴の気が知れねぇぜ」
「まぁ丸ごとはさすがに調理も大変そうだね…。
このスーパーは魚が充実してるんだね。
勝手に魚買ったら怒られるかなぁ…」
「そん位別にいいんじゃね?
…お!そうだ。いい事思いついたぜ!
おいチチアリ、どれか魚選べ」
いい事って何だろう?
まさか、ロクでもない事じゃないよね?
「えと…じゃあこのサバを。
アヤトくん、何企んでるの?」
サバをカートに入れながら聞いてみる。