die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】
第25章 episode.25
急に核心を突かれたような、不意打ちに遭ったようで一瞬言葉を失う。
その様子を敏感に感じ取ったのか、スバルくんは納得したように目を逸らした。
「お前ら姉妹って、本当変わってるってか命知らずってか…。
俺が逃げろって言っても逃げねぇどころか、自分から関わろうとするとか、本当どうかしてるよな」
呆れたようにそう言った。
「あはは…。
そう…かな。
第一印象は怖かったけど、皆との生活は楽しいよ」
「はぁ?!楽しい?!
あんな楽しいのと真逆の奴等に何言ってんだ?!
意味分かんねえ…」
「ふふふ」
実際、スバルくんとこうして話していたら自分が笑顔になれてる事に気付いた。
兄弟の皆、険悪そうだし…しょっちゅう喧嘩してるけど、いつも本音をぶつけ合えるいい関係だと思うんだけどな。
屋敷の事を思い出したら、ある疑問が心に浮かんだ。
「そう言えば…スバルくんこそ、なんでこんな所にいるの?」
広い魔界の、それも大きな森の中でこうしてばったり会うなんて。
「俺は……その…」
「私たちを追いかけて来てくれたの?」
「ち、ちげぇよ!
……ってか…、まぁ結果そう言う事だったのかもしれねぇな…」
「?」