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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第18章 episode.18


貴女に確かめるべき事が沢山あると頭では分かっている…。


だが…苛立ちは抑えられない。


こんな大事な事を隠し勝手に出て行った事…。


そして、今も目の前でナイフを自身に向けようとしている。


どうしても、私の元から離れようと言われているようだ。


冷静でなど、居られない…!


ヴァンパイアを…私を…憎むなら憎めばいい。


例え憎悪であったとしても、貴女の心に強く刻みつけられるのならそれでも構わない。


「レイジさん…貴方が…好…き」


耳に聞こえた声は思いも寄らないものだった。


感情に任せて吸血した結果、彼女は力無く目の前に横たわる。


私は、また繰り返そうとしていたのか。


「マイ…目を開けなさい…。
今、すぐに…っ!」


息はしているようだが、意識は手放されたようだ。


「私の…言う事が聞けないのですか…」


もう一度、聞かせて欲しい。


さっきの言葉を。


貴女の、口から…。





〝レイジは本当に優秀ですね。母は鼻が高いです〟



〝貴方にはこの家を継ぐシュウの補佐役として頑張ってもらわなければ〟



〝貴方の才能を目の当たりに出来て満足です〟
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