第2章 彼らと私
松川「そういやさ…」
抹茶オレのパックを飲みながら、松川は私の方をちらりと見た。
何かしたか…?と不思議に思いつつも、部誌をペラペラめくっていれば、少し黙った松川の口から静かに出る言葉。
松川「この間告られたんだって?」
『ブッ…ちょ、な、なんで…』
松川「図星かよ」
急な質問に思わず顔を上げる。
ニヤニヤしながら、モテモテだね〜と言う松川に私は慌てて否定をする。
『別に、関係ないでしょー!もー…あ、まさか…徹でしょ…』
松川「そのまさかでーす…つか、お前紙、グシャグシャだべ」
『…あのクソ徹…』
松川「聞いてる?」
手に力が入っていたので、部誌の白紙のページがグシャグシャになってしまった。
とりあえずシワを伸ばしていれば、視線を感じた。
もちろん正体は…
『…ハァ』
松川「あいつか」
『最近ずっとあんな感じ…』
松川「俺がなんか言ってこようか」
『…いや、遠慮する…これ以上ゴチャゴチャしたくないし』
部誌を閉じてから顔を伏せる私。
松川が私の頭にいろいろ乗せながら、大変だね。と呟く。
目を閉じて、大変だよ。と返せば急に私の顔を覗き込む松川に驚いた。
松川「俺が癒そうか?」
『…あと松川が身長40cmちっちゃくて、巨乳で金田一みたいな性格だったらなー』
松川「身長190cm近くの貧乳で金田一みたいじゃない性格の松川一静ならいますけど?」
『もーそれでいいや、癒せ松川〜』
松川「あは」
待ってましたと言わんばかりに、私の頭を強烈に撫でる松川。
頭がもぎれそう。
癒し(物理)…と思いつつも私は長い間それを受けることになる