第6章 第4話 救えなかった命
ー3ヶ月前。
男
おい。女だからって調子に乗ってんじゃねぇーよ。
ナギサ
うるさいな…。
私は男達に殴りかかった。
結果は当然私の圧勝。
町に不良や海賊が悪さをしているのを見つけては殴りかかっていた。そしていつも私の圧勝。そんな毎日だった。
タクヤ
お前だろ。この町にくる海賊達を手にかけているのは。
こんな私に突然声をかけてきたのがタクヤだった。かれは、私の噂を聞きつけてやってきたようだ。
ナギサ
だれ、あんた。
タクヤ
おれは、タクヤ。おれと勝負しろよ。
ナギサ
なんで。
タクヤ
一応、この島で一番強いのは俺だからな。俺以上に強い奴がここにいられちゃぁ困るんだ。
ナギサ
バカバカしい。
タクヤ
なにをっ⁈いいから勝負しろ!
ナギサ
わかった。
こうして私は彼と勝負をした。
力はほぼ互角。だけど、勝負はついた。倒れて立ち上がれないでいるのは私。そう。私は負けたのだ。自分が負けるなんて想像もしてなかった。