第13章 チョロ松の台本 愛のむきだし編
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言葉の生まれない時間が三十分は過ぎようとしていた。
思えば、話しかけるのはいつもわたしから。
わたしが話しかけると、照れくさそうに返事をするチョロ松くんがいつも愛しくて…。
いつもは、それで幸せだった。
でも…今は…彼から自分を見せて欲しかった。
彼からさらけ出して欲しかった。
・・・
(やっぱり…ダメだよね…)
沈黙が一時間弱続き、わたしは期待を手放した。
カップを持ち、立ち上がろうとしたその時、
「カッコ悪くて…ゴメン」
チョロ松くんが消え入りそうな声でつぶやいた。