第3章 俺のやる気

　学級委員と決まってから最初の放課後。帰ろうとしていた矢先、俺たちは担任の先生に呼び止められる。

「じゃあ学級委員。早速だけど仕事な」

　職員室にて渡されたのは部活動案内の用紙をクラス分。それをホチキスで留め、冊子にする作業を任された。

「うわ……めんどくさいな……やっぱやんなきゃよかった」

（でもやっぱ学級委員として……）

「まあ早くやっちまおうぜ」

と言うと担任から用紙をもらいクラスのある方まで歩いて行った。松野さんは驚きながら、

「えっ、ちょっと待ってよ。私の分は自分で持つから」

と追いかけてくる。俺は、

「いや、平気だって。俺六つ子の長男だから、こういうのなんとなくやりたくなっちゃうんだよね」

と長男アピールをしてみた。少しドヤ顔で。