第9章 松野班 ~another story~

「後はリーダーだけど……どうする？」

　松野ちゃんはそう言ってきたが、すかさず、

「そりゃ松野ちゃんでしょ？」

と俺は言った。

「えっ、なんで？」

　急なことで驚く松野ちゃん。俺は、

「だって今仕切ってたの松野ちゃんだし」

と思っていることを言う。

「どう、他のみんなもそれでいい？」

　俺はそう聞くと後の2人も同意してくれた。

「じゃー決まりな！」

とは言ったが、

「でもおそ松くんやればどうなのよ？　おそ松くんだって充分リーダーみたいな感じじゃん」

と松野ちゃんに言われてしまった。

（確かに……）

と思いながら用紙を見ると、そこにはリーダーの人は連絡先を書くと表記されていた。なので、

「えっ？　だって俺スマホ持ってねーもん。ほら、リーダーは連絡先書くみたいよ」

と用紙を指差しながら言った。

「だからさー……」

「あー分かった分かった。やりますやります」

と半ば強引に面倒くさそうに松野ちゃんはリーダーになり、リーダーと分かるよう印を付け、連絡先を用紙に書いた。