第27章 EP赤3 過去へ
立ちくらみのような感覚に僕が目を開けると、そこはまさしく帝光中だった。
ただ、足元がすーすーするなぁ。と見てみると女子制服を着ていた。
「まったくどうなってるんだ・・・・・・」
本来回想及び告白イベントはもっと後の筈だった。
いくらなんでもこの展開は早すぎやしませんかね。
「先輩? どうかしたんですか。」
この声はもしや俺司!?
「え? あ、いや・・・・・・」
どう答えたものか。
過去編に入るのが早すぎて、今が中学時代のどのあたりなのかとか僕のポジションがわからない。
「もしかして・・・・・・転校してきたばかりのバスケがめちゃくちゃ上手い王子様みたいな女子。というのはアナタですか?」
詳しい説明ありがとう! 俺司さん。
「あ~・・・・・・多分そう。」
まぁ、それを本人に言われても戸惑うばかりだけどね。
「多分? バスケ部に入部するようでしたら案内しますが」
入部はしないけど、まだ仲良かった頃の皆を見るのはいいかも。と僕は思い征十郎の提案に二つ返事で答えた。