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この灯火が消えるまで。【黒子のバスケ】

第7章 今を奏でる


涼太に秘密を話してから1ヶ月後…病気は日が経つたび遥容態が悪くなりつつある。
そして、妙に遥と涼太が仲良くなっていく事に周りは驚きを隠せないのであった。

「涼太!」
「なんスか?」
俺は今、1人のファンである真美華に詰め寄られている。
あいにく、教室には二人っきりだ。

もうすぐ体育祭があるからだろう。その体育祭では一大イベントである、協力リレーがある。この種目は単なるリレーではなく、途中に出てくるクイズや障害物を協力して2人でゴールに目指さなければならない。

「協力リレーに一緒に出て欲しいんだけど?」
上目遣いでお願いと鼻にかかった甘ったるい声で言ってくる。
「俺はもう一緒に出る人は決まっているんで…ごめんね?」
営業スマイルで答えた。内心、ごめんだなんて思ってすらないんスけど…
「えー、分かった!遥さんでしょ?あんな子より真美華にしときなよ!ね、涼太いいでしょ?」
俺はテキトーに流すことにする。こんな奴は相手にしない方がいいと判断した。
「駄目ッスよ。」
その一言だけ言い残して教室を出て行った。

あーもう…うざったい。こんな時だけ思う。モデルやってなかったらって…

「どうしたの?不細工ワンコ。」
いきなり彼女が俺の横っ腹をツンツンと突いた。
「びっくりした!遥っち、心臓に悪いッスよ!」
俺は仕返しに遥っちの赤い頰っぺたをプニッとつねった。
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