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この灯火が消えるまで。【黒子のバスケ】

第6章 不幸の予兆


『他の女子にもそんな事言ってるんでしょ?』
彼女が悲しそうな表情で言った言葉がチクリとささる。

そんな事遥っち以外に誰に言えばいいんスか?
俺はモデルだから女子が集まってくるだけで、俺がモデルじゃなかったらモテないし、バスケしか出来ない奴だって思われると思う。

「…どうして、俺からすり抜けていくんスかね。」
さっきまでおんぶして、俺の隣で歩いてた彼女の温もりがじんわりと残っている。

「だから…みんなを変にしてしまうんだ。」
ちょっと捻くれた君だから、あんなにおかしくさせてしまうんだろう。
赤司っちみたいに…今の俺みたいに…

でも、彼女のたまに見せる素直な素振りが好きだ。
彼女の笑顔、声、雷が怖いところが大好き。

彼女が隣にいると安心する。手の内に収めておきたくなる。
彼女が逆にいなくなると…精神的におかしくなる。不安になる。

本当の『恋』ってこんなに苦くて苦しくて、でも時には甘いんだ。

遥っちが俺をなんとも思ってないのはわかってる。
だから、全て奪い去りたい。
例え、寿命があったとしても…死んでしまうとしても俺は一生愛し続ける。
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