第1章 冷製スマイル《氷鷹 北斗》
え…?
嫉妬っ!?
『嫉妬…?』
北「当たり前だろ…、俺だって嫉妬くらい…。」
『そ、そうだよねっ…ごめんね!』
ギュッ
北斗ってこういうことも考えるんだ。
彼は、固い人なのかと思ってた。
『北斗、大好き。
だから、信じて。私は北斗しか見てないからっ。』
北「俺もだ。」
耳が少し熱い。
多分、私は顔まで赤いんだろうな。
それは北斗も一緒みたい。
耳が赤い。
抱き締める力が弱くなって離れた。
北斗の顔には優しい笑みが浮かべられている。
『これからも…そばにいるからね。』
北「あぁ。あんずのことは守るからな。」
そのまま私と北斗の影が重なる。
いつもは煩くて気が散る部室には、暖かく静かな2人の時間が流れていた。