第8章 ♯7
訓練が終わってから一人で自主練習を行っていた。
頭にある彼の動きを真似しようと奮起してみても、どうにもうまくいかない。
ガスを吹かし過ぎ?体重移動が遅い?
木の上で考え込んでいると、誰かが近付いてきた。
あの速度でこっちまで飛んで来られるのは・・・・リヴァイしかいない。
「・・・おい」
「はいっ!」
「新兵の飯の時間が終わるぞ」
「えっ!あっ!すみません急いで戻ります!!」
夢中になって練習していたせいか時間が過ぎるのを忘れていたらしい。
飛ぼうとした私の左腕を彼が掴んだ。
「・・・兵長?」
「お前は・・・どうして調査兵団なんかに来た?」
「私は・・・私は、壁の外を自分の目で確かめたかったんです!巨人という脅威に怯えながら生きるのは苦痛でしかありません!」
「模範解答だな」
フンッと彼が鼻を鳴らした。
「それに・・・私は貴方のことを忘れたことがありません。兵長は私のことを覚えてらっしゃらないと思いますが、貴方は恩人で、尊敬しています!兵長にお仕えするためにここに来たのも理由の一つです!」
トンッと右手の拳を左胸にあてた。
「お前・・・・調査兵団がどういうところか分かって言っているのか?」
暗くて彼の表情は見えないが、
その声音からは棘々しさが感じられた。