第12章 接
何を言われても。
もう、驚きゃしねーよ。
想像の斜め上を突いて。
簡単に叶えてやれるような。
可愛いお願いばっか、しやがって。
苦しみと一緒に。
その口で。
今度はどんな言葉を紡ぐつもりだ?
前にも言ったが。
エッチなのは駄目だからね。
でも、今日の銀さんは。
それすら、許しちゃいそうだから。
それで救ってやれるなら。
それでもいいんじゃないかと。
思ってしまう、俺もいるわけで。
両肩に乗ってる、白と黒の天使が。
交互に俺に囁いてるワケだ。
だから、そーいうのは駄目だからね。
正直、優しい男でいられる自信がない。
いつもみたいな。
可愛いお願いなら。
何でも聞いてやるから。
「言わねェの?銀さん、寝ちゃうけど」
下から覗き込んで。
今度は俺があざとい顔で。
お前の心臓鷲掴みにして。
揺さぶってやろうか?
「………あなたが、」
「ん?」
「坂田銀時が、欲しい」
一瞬、呼吸するの忘れたわ。
ある意味、可愛いお願いではあるけれど。
結局、俺が心臓鷲掴みにされて。
俺が、お前に平伏す形?
堪らねェな、この敗北感。