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糖分過剰摂取症候群【銀魂】

第6章 戯


ゆっくりと目線が合って。
俺を認識して。
目を見開いて。
勢いよく起き上がって。
正座して。
顔を赤らめて。

「……また迷惑かけて、ごめんなさい」

小さく下げられた頭。
あからさまに目を逸らしてるんですけど、この娘。
「なぁ」
「はい?」
「ちょっと、場所を移そうか」
俺は怠慢な動きで起き上がり、視線を襖へと向ける。
だって、変だろコレ。
これからナニすんだって感じになっちゃうだろ、コレ。
立ち上がって部屋を出ると、素早く身形を整えて着いてくる。
「座って待ってろ。飲むもの持ってくるから」
「はい」
廊下に出ると、下駄箱の上の三角巾が目に入る。
新八には悪いことしちまった。
女担いで帰ってきて、帰れって言って。
つーか、あいつ変な勘違いとかしてないよね?
『銀さん不潔』とか思ってないよね?
まさか神楽に言ってないよね?
『銀ちゃんもケダモノアル』とか言われてないよね?
ちょ、待て待て待て待て。
違うからね!
俺は迷える子羊の悩みを解決してあげる。
善良な一市民ですから?
あの娘と、ナニがあるわけねーだろォォォ。
ナイナイナイナイ、それは無い。
「ぜってー疑うよな、あいつ等…」
冷蔵庫の中から出したコーヒー牛乳をグラスに注いで。
全部見ると決めた、あの娘の肚の中を。
全部吐き出して楽にさせると決めた、その言葉を。
今更ながら、危険と感じても。
やっぱり引き返せないわけで。
ひとつ、自嘲して。
部屋に戻る。

「で?何なの、お前は」

じっくりねっとり、洗いざらい。
お前の願望を、お聞かせ願おうか。
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