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好きなだけじゃダメなのか

第2章 出会い


「失礼ながらレオン王子は
おいくつなのですか?」
「僕か?18だよ。君は?」
「15です」
「そうか…15か」

ふいに王子は遠くを見つめ、
ごろりと草の上に寝転んだ。

「レオン王子?」
「僕は…何をしてるんだろう」
「え?」
「3つも年下の王女に、王位について
諭されるなんて…。王子失格だよ」
「そんなこと…」
「君はやっぱり強いね」

そう微笑んで、私の袖を引いた。

「寝転んでみなよ。空が綺麗だ」

ドレスを気にする私に、彼は言った。

「ここの草は服に付きにくい。
君のドレスならなおさらね」

確かに、私のドレスはつるつるとした
生地でできていて、汚れは落ちにくいが
ごみなどは付きにくい。

「ほら」

ごろりと寝転んでみると、レオンの
言った通り、空が綺麗だった。

「この空を守るのは…誰なんだろう」
「それぞれの国の王でしょう」
「そうか…」

暮れゆく陽を眺めながら、私たちは
その場に居続けた。
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