第12章 ティトスとシェヘラザード。
レーム兵『マグノシュタットの魔導士がここまで来たぞ。シェヘラザード様に報告だ!引きとらえろ!』
シュウは今、レーム兵の基地言わば海岸沿い。そこにはシェヘラザードもいる。そしてまだ出撃していないレーム兵も。
???『っ!あれは、シュウ!?』
シュウはレーム兵を無視しシェヘラザードのもとを目指した。
シュウ『はぁ、はぁ、やぁ!シェヘラザードさん』
シェヘラザード『やはり、ここにいたのね。シュウ』
突然の訪れにシェヘラザード以外の兵たちは驚きレームの槍をシュウに向けていた。
シェヘラザード『あなたが来るのは、転送魔法陣と透視魔法でわかっていたわ。』
シュウ『僕がここに来た理由、わかるよね。今すぐに軍を退いてレームに戻って。あの日、約束したのに。』
シェヘラザード『確かにあなたと約束はしたわ、だけどね。今回の開戦、かなり悩んだ。あなたの約束を思い出してしまって、けど・・・・・レームはこれ以上脅かされる訳にはいかないの。』
シェヘラザードはレームの状態をシュウに告げレームがいかに深刻な状態だったかと悲しげな顔で言ったのだ。
シェヘラザード『私たちは、これ以上マグノシュタットの被害を受け続ける訳にはいかないの。だから、守るために戦うの。』
シュウ『シェヘラザード、兵を退いて。僕はマギとしてここで争っている場合じゃないんだ。ここで争っていたら・・・・・きっと、取り返しのつかないことになる。レームも・・・あんたの力じゃ守れなくなるほどにね!』