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姫様は守護者の末裔なり

第3章 新たな日々


それからの私は、医者に言われて部屋に引きこもっていた。

1年も寝ていたから、まずは部屋でゆっくり休んでから、外で活動していこうと。

と言っても、目が覚めてからというものも、よく熱が出るようになった。

自分で思っている以上に心はよくないそうで、それが原因で熱が出るようだ。

それに加え私の発作は、精神状態とよく結び付いているから、時々異常に苦しくなる。

でも、少しはこの生活を楽しく思う時がある。

何故なら、毎日楽しい来訪者が来るからだ。


コンコン

噂をすれば、なんとやら、ですか(クスッ


「どうぞ」

「失礼します」


ガチャ

開いた扉の先には、いつもの二人がいた。


「いらっしゃい、“ダリューン”、“ナルサス”」

「ご機嫌麗しゅう存じます、ライナ姫」

「そうですね、今日はとても調子が良いです(フフッ」

「それは大変ようございました」

「ありがとう、ダリューン」


この二人は、ダリューンにナルサス。

私が部屋に籠るようになってから3日後に、話し相手的な感じとしてヴァフリーズに連れてこられたのだ。

それからというもの、毎日顔を出しに来てくれる。

二人揃ってというのは、時々しかないがね。


「今日は二人一緒なのですね」

「今日は珍しく時間が合いましたので」

「それはそれは」


とても嬉しいことだろうね。この二人、とても仲が良いから。


「今日も来てくれてありがとうございます。それでナルサス、今日は何を教えてくれるのです?」

「そうですね……。では、奴隷制度についていかがでしょう」

「それは面白そうです(フフッ」


でも、これ聞かれたらかなり不味いよね……;;

私の部屋の前には、兵士が二人いるし……。


「ですが、この話はまたにしましょう」

「確かに、ここで話すべき内容ではありませんな」


流石ナルサス。よくわかっている。


「………一ついいか、ナルサス」

「なんだ」

「姫殿下にいらぬ知識を吹き込んではいないだろうな」

「いらぬ知識とはなんだ、いらぬ知識とは」

「言葉通りの意味だ」

「なんだと!!」

「まぁまぁ、二人共;;」


始まった;;この二人、仲が良いのは本当だけど、よく喧嘩するんだよね;;

特に、ナルサスが描く絵について;;

私も、ナルサスの絵には驚いたよ……;;
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