第4章 エースとの再開
【フィオナside】
新聞で掴めている情報によれば、エースは白ひげ海賊団に所属しているらしい。それに、メラメラの実を食べて能力者になっており、強さを増しているようだ。
そう言えば、村人たちからはエースの名前しか出てこなかったな。エースは単独で行動しているのかな…?
何かあったのだろうか。
色々と憶測を張り巡らせながら、海岸付近を探索する。
「流石にもう、いなくなっちゃったかなぁ…。急いできたつもりだったのだけど。」
独り言をつぶやき、海岸に腰を下ろす。
【ビュン!!!!】
強い潮風が急に吹いて、かぶっていた帽子が吹き飛ばされてしまった。
「あ、やばいっ…!」
急いで帽子を取りに行こうと振り替えったその時、
「………フィン?」
どこか面影のある低い声がした。
オレンジ色のテンガロンハットに、黒の短パン、腰にナイフを刺した男。
手には先程飛ばされたフィオナの帽子を掴んでいた。
帽子から少し覗く顔からは、魅力的な切れ長な目と高い鼻、そばかすが伺えた。
「…………エース?」
恐る恐る尋ねる。
「フィン…!!本当にフィンなのか…?」
フィオナはコクコク、と頷く。
久しぶりに会えた嬉しさと喜びで、上手く言葉が出てこない。
「お前、どこで何してたんだよ!!ずっと、ずっとずっと心配してたんだぞ!!!」
エースが駆け寄ってフィオナを抱きしめる。
「ごめ…ん…ねっ。エース、に会え…て、すっご…く、う…れしいっ!!!」
フィオナも泣きながらエースに抱きつく。
しばらくお互い離れることができずにいた。