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If...

第42章 里抜け


(ルミはオレの代わりになったってことか!?
ルミは大蛇丸の器にされることを知っているのか?)

何にせよ、ルミを取り戻さなければならないことは確かだった。

「……ルミは、お前等には渡さない……」

俺がそう言うと、ナルトが横で印を結んだ。

「ルミは返してもらうってばよ!!」

百人以上に影分身したナルトが一斉に言う。


「面白い……」

男のその言葉で戦いが始まった。


「柳の舞い!」


男は 対術とも忍術ともつかない攻撃であっという間に
ナルトの影分身を消していった。


(骨ッ!?)

俺は蹴りを止めたその正体に驚愕した。


「これが僕の血継限界だ。」

男はそう言うと、肩から自分の骨を抜き取った。

「骨を刀に……?」

それを見たナルトが呟く。

「ただの骨ではない……最高密度の骨は鋼の如く硬い」

男はそう言うと骨の刀を構えた。

その時だった。

男の背後にある棺桶から湯気のようなものが上がり始めた。

「そろそろだ……
待ちわびた………、大蛇丸様の野望…その第一歩だ。」

男がそう言い終えると同時に、棺桶がミシミシと音を立てた。

"ビリ"

棺桶に貼ってあった札が敗れた。

"バカッ"

棺桶が弾けた。


煙の中に小さい影が見える。
見慣れた姿より一回り小さい少女の身体は呪印で覆われていた。


「……ルミ?」


俺は余りにも記憶の中の姿とかけ離れているルミに思わず唖然とした。

「ッ!?」

その瞬間、俺の声が聞こえたのかルミが振り返った。

その瞳は決意と悲しみに彩られていて、訳のわからない焦燥感にかられた。

だが、ルミが俺を見たのは一瞬で視線はすぐにそらされた。


ルミの体を覆っていた呪印はいつの間にか引いていて銀色に変わっていた髪の色も黒に戻っていた。





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