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第42章 里抜け


「ルミ!」

ナルトはルミに向かって叫ぶが、ルミはナルトを一瞥してから男の元に歩み寄った。

男は近いてきたルミを黙って見ていた。

ルミは男に何かを話していた。
無表情だった男の目が見開かれたかと思うと、ルミの目が赤く染まった。

少しすると、男が光に包まれた。
俺とナルトはその光景をただ見ていた。
ルミを取り戻さなければならないが、タイミングを掴めずにいた。

「……なんだってばよ…あれ……」

光に包まれた男を見たナルトが呟いた。

男は光が消えてから、自分の両の手のひらを見つめていた。
その表情は驚きに彩られている。

『……それじゃ、たのんだよ?』

そう言うとルミは一瞬俺達を振り返りその場を去った。

「ッ!?待てってばよ!!」

追いかけようとしたナルトを男が遮る。

「ナルト!退け!


火遁・鳳仙火の術!」


俺は印を結ぶと術を放った。

"シュ"

そのまま手裏剣を投げる。

「龍火の術!」

手裏剣に張られた糸を伝って炎が敵を覆う。

「ナルト!先にルミを追え!

俺はこいつを倒してから行く!」

俺は印を結びながらそう言った。


「わかったってばよ!」

ナルトの背を見送り、俺は再び術を放った。


「……クソ……」

ナルトを送り出してすぐ、俺は唇を噛んだ。

目の前の相手はそう簡単に倒されてくれるような奴ではない。

「……行くぜ……!」

俺は敵を見据えて走り出した。

"ドゴッ"


だが、俺が敵の元にたどり着く前に敵が吹っ飛ばされていた。


「……誰だ?」

敵はガードの体制で身体を起こすとそう言った。


「蘇りしは木の葉の美しき野獣……
ロック・リーだ!」

俺と敵の視線を浴びながら、そいつはそう言った。


「……お前……どうして……」


俺は里に残ったはずのゲジマユを驚いて見つめていた。


「そんなことより、サスケ君!ルミさんを!


この人の相手はボクに任せて下さい!」

ゲジマユはそう言うと構えをとった。

「……アイツは自分の骨を使って攻撃してくる……気を付けろ。」

俺はゲジマユにそれだけ言うと、ナルトの後を追った。
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